工程表AI自動作成と雨天予備日の一括リスケ術

公開: 2026-09-11 株式会社1ttan

台風や大雨で工程が崩れるたびに、現場ごとの日程表を手作業で組み直している会社は多い。担当者がエクセルを開き、祝日と雨天予備日を目で確認しながら日付をひとつずつずらす作業は、社員数が数名〜30名規模の会社ほど社長自身の仕事になっている。

Claude Codeに現場データと制約条件を渡せば、工程表の組み直しにかかる時間を大きく減らせる。祝日カレンダーや雨天予備日のルールをあらかじめテキストで渡しておけば、リスケのたびに同じ確認を人が繰り返す必要はなくなる。

工程表を組み直すたびに休日出勤になっている状態は、渡すデータの形さえ整えれば変えられる。

工程表の組み直しが社長の時間を奪う理由

専門工事業の現場は、天候・元請の都合・資材の納期という要因で日程が動く。1つの現場の遅れが後続の現場の着工日に連鎖するため、工程表は1枚更新して終わりではなく、関連する現場すべてを見直す必要がある。

社員数が少ない会社では工程管理の専任者を置く余裕がなく、社長や現場責任者が本来の業務の合間に組み直しをこなしている。夜間や休日に工程表とにらめっこする時間が積み重なっていく。

この作業の大半は日付をずらす、祝日と重ならないか確認する、後続工程に矛盾がないか見るという定型的なチェックの繰り返しであり、判断そのものより確認作業に時間を取られている。

定型的な確認作業だと分かっていても、現場ごとに書式や制約が微妙に違うため、外部に丸投げできず結局は自社の担当者が抱え込む構造になっている。

Claude Codeに渡すデータの形

工程表の元データは、エクセルの表かCSVで渡せば十分だ。現場名・工種・開始日・終了日・作業員数・前後関係の列があれば、Claude Codeは表の構造を理解して作業に入れる。

祝日と雨天予備日のルールは別ファイルとして用意しておくと再利用しやすい。土日祝は作業しない、雨天が予想される日は予備日に振り替えるといった条件を箇条書きで書いておけば、リスケのたびに毎回説明し直す必要がなくなる。

過去の工程表をそのまま読み込ませることもできる。既存の書式を崩さずに更新したい場合は、テンプレートのエクセルファイルを渡し、この書式のまま日付だけ更新してと指示すれば、社内で使い慣れた見た目を保てる。

依存関係が複雑な現場では、どの工程が終わってから次が始まるのかを一覧表にまとめておくと、Claude Codeが後続工程への影響を正しく計算できる。

祝日・雨天予備日のチェックを組み込む

祝日の判定は日本の祝日データを渡すか、Claude Codeに祝日一覧を生成させたうえで人が目視確認する。振替休日や国民の休日といった例外もあるため、確定させた祝日リストを一度作ってから使い回す方が安全だ。

雨天予備日は天気予報と連動させるのではなく、この期間に予備日を何日確保するかというルールをあらかじめ決めておき、Claude Codeにはそのルールに従って予備日を配置させる。天気予報の当たり外れをAIの責任範囲にしないのが実務上は無難だ。

予備日を使い切った場合の扱いは会社の方針次第であり、後続工程を後ろ倒しにするか人員を増やして追いつくかという判断はAIに委ねず人が決める前提で工程表を組む。

現場によっては近隣の生活時間帯に配慮して作業できない時間帯があるため、そうした個別ルールも同じ形式でテキスト化しておくと、次のリスケから自動で反映される。

一括リスケの実行例(架空データでの実行例)

ここからは架空データでの実行例として、A現場・B現場・C現場という3つの現場の工程表を使う。A現場の外壁塗装が雨天で3日遅れた場合に、B現場・C現場の着工日をどう調整するかをClaude Codeに任せた流れを示す。

プロンプト例: 「工程表.xlsxのA現場を3日後ろにずらして。B現場はA現場の職人が完了してから着工する依存関係があるので、その分も後ろにずらして。祝日リスト.txtと雨天予備日ルール.txtに従って、土日祝と予備日は作業日に含めないで。結果は同じ書式のエクセルで出力して」

実行結果として、A現場は10月5日〜10月20日から10月8日〜10月23日に変更、B現場は着工日が10月21日から10月24日に自動でずれ、C現場は職人の重複がないことを確認したうえで変更なしという結果が返ってくる。

人が確認するのは、この自動調整が現場の実情、元請への連絡状況や資材の再手配と矛盾していないかという点だ。エクセルの見た目を確認し、問題なければそのまま元請への連絡資料として使える。

AIに任せてはいけない部分

Claude Codeが把握できるのは、渡したデータの中にある依存関係だけだ。元請との口約束や、近隣との取り決めで動かせない日程、資材搬入のタイミングといった表に書いていない事情はAIには見えない。

組み直した工程表は、現場を知っている人が必ず目で確認してから確定する。特に他業者との調整が絡む日程変更は、AIの出力を叩き台として扱い、電話や現地確認を経てから最終版にする。

天候の予測自体をAIに任せることもしない。雨天予備日をどこに何日置くかというルール決めは人が行い、AIはそのルールの実行役にとどめる方が、後で『なぜこの日に予備日を置いたのか』を説明できる。

導入までの進め方

最初の一歩は、今使っている工程表のエクセルをそのままClaude Codeに読み込ませて、現状の書式を崩さずに1回分の更新を試すことだ。

うまくいけば、祝日リストと雨天予備日ルールを追加で用意し、次のリスケから使い始められる。1つの現場で試してから、全現場に広げる順番が無理がない。

1ttanでは建設業向けにこうした実装の伴走を行っている。自社の工程表フォーマットに合わせた設定は現場ごとに違うため、最初の型づくりだけ一緒に行うと、その後は社内で使い続けられる状態になる。

よくある質問

Q. エクセル以外の工程表ソフトでも使えるか

A. CSVやテキストで書き出せるソフトであれば読み込ませられる。専用ソフトの独自形式のまま渡すのは難しく、一度エクスポートする手順を挟む必要がある。

Q. 職人のスケジュールが個人ごとに違う場合はどうするか

A. 職人ごとの稼働可能日をリストとして渡せば、その制約も考慮した工程表を組める。ただし職人本人への最終確認は別途必要になる。

Q. AIが組んだ工程表をそのまま元請に提出してよいか

A. 提出前に現場責任者が内容を確認する前提で使う。特に他社との調整が絡む日程は、AIの出力を叩き台として人が最終確認したうえで提出する。

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