グリーンサイト効率化にAIをどこまで使うか

公開: 2026-09-22 株式会社1ttan テーマ: 提出書類・安全書類

提出書類・安全書類の全体像から読む場合は 安全書類の下書きをAIに任せ、提出前は人が見る運用 から。

グリーンサイトの入力に時間がかかる会社は多い。原因の大半は、現場から届く情報がバラバラな状態で入力担当者の手元に来ることにある。グリーンサイト自体の操作性は、原因としては小さい。

AIをグリーンサイトの効率化に使うとき、SaaSの画面操作そのものを自動化しようとすると、ログイン情報の扱いや仕様変更への追従で無理が出る。効果が大きいのは、入力する前の段階でデータを整える作業にAIを使うことだ。

1ttanは自社で13本の業務自動化を運用しており、SaaSの外側にAIを配置する設計を積み重ねてきた。グリーンサイトのような外部SaaSでも、同じ考え方が使える。

グリーンサイト入力で時間がかかっている箇所

安全書類の作成では、作業員名簿・持込機械等使用届・KY活動記録など、複数の様式に同じ情報を繰り返し入力する。現場ごとに紙やExcelで届く情報を、担当者が手作業で拾い直している。

現場から届く情報の形式は統一されていない。手書きのメモ、写真、LINEのテキストなど、入力担当者の手元で毎回形を変える必要がある。

時間がかかっているのは、グリーンサイトへの入力操作そのものよりも、入力できる形にデータを整える手前の作業だ。

SaaSの内側を自動化しようとして失敗する理由

グリーンサイトの画面操作を自動で行うツールを作ろうとすると、ログインIDとパスワードをスクリプトに持たせる必要が出てくる。認証情報の管理リスクが増える。

SaaS側の画面仕様は運営側の都合で変わる。自動操作のスクリプトは、仕様変更のたびに壊れて作り直しになる。

グリーンサイト運営が提供するCSV取込などの連携機能がある場合は、それを使う方が壊れにくい。独自に画面を操作する仕組みを重ねて作る必要はない。

手前のデータ整形にAIを使う設計

AIに担わせるのは、現場から届いたバラバラな情報を、グリーンサイトが受け付ける入力項目の形に整える作業だ。作業員名簿であれば、氏名・資格・入場日を一覧の形にそろえる。

整形した後のデータは、CSV取込機能を使ってグリーンサイトに読み込ませる。SaaS本体の画面操作をAIにやらせない設計にする。

プロンプト例: この現場の作業員一覧(LINEのテキストを貼り付け)から、氏名・会社名・資格名・入場予定日を抽出し、グリーンサイトの作業員名簿CSVフォーマット(列名は氏名、会社名、資格、入場日)に整えてください。

この設計だと、グリーンサイト側の仕様変更の影響を受けるのはCSV列名の対応表だけで済む。作り直す範囲が小さくなる。

架空データでの実行例

ここでは架空データでの実行例を示す。3社の協力会社から届いた作業員情報をテキストでまとめて渡すと、AIは氏名・会社名・資格・入場日の一覧に整形した。

資格名の表記ゆれ(玉掛と玉掛けなど)も、指定した正式名称の一覧に沿って統一された。

整形後の一覧をCSVに書き出し、グリーンサイトの取込画面にアップロードすると、手作業での入力なしに反映された。

AIの限界

資格証の有効期限や本人確認は、AIが自動で照合できる範囲ではない。証明書の画像から日付を読み取っても誤読のリスクが残るため、提出前の目視確認は人が行う。

提出物の最終確認は人が担う。安全書類は現場の安全に関わるため、AIの出力をそのまま提出する運用にはしない。

導入の順番

最初から全ての様式を自動化しようとすると、整形ルールが複雑になり動かなくなる。まず作業員名簿など、様式が単純で入力頻度が高いものから始める。

1つの様式で整形ルールが安定したら、KY活動記録など別の様式に広げる。様式ごとに現場から届く情報の形が違うため、ルールは個別に作る必要がある。

1ttanは建設業向けの実装支援を行っており、SaaSの手前にAIを置く設計の相談に対応している。

よくある質問

Q. グリーンサイトへの自動ログイン・自動入力はできるか

A. 推奨しない。ログイン情報をスクリプトに持たせるリスクと、画面仕様変更への追従コストが大きい。CSV取込などSaaS側が提供する連携機能を使う設計にする。

Q. 資格証の有効期限チェックもAIに任せられるか

A. 最終確認は人が担う。画像からの日付読み取りには誤読のリスクがあるため、提出前に目視で確認する工程を残す。

Q. どの様式から自動化を始めるべきか

A. 作業員名簿など、様式が単純で入力頻度の高いものから始める。整形ルールが安定してから、他の様式に広げる。

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